「最近仕事・職場がツライから転職したい… でもアピールできる様な資格も無いし、私なんか転職無理だよね… 」
なんて考えて、せっかくの変わるきっかけを逃したりしていませんか?
一部の特殊な業務(医師や薬剤師、建築士や弁護士など)で資格が必須な業務を除き、転職市場でのほとんどの求人が資格を必須としていません。資格は一つのスキルの目安程度と捉えるられる事がほとんどです。
「アピールする資格も無いし…」と尻込みしてしまう気持ち、めちゃめちゃ共感します…。ただ、転職業界では意外とそこは重要ではありません。
あなたの今までの経験で培ってきたスキルを必要とする会社は必ず存在します。現状を変えたい、将来見据えたい、という気持ちが少しでもあるならば、転職活動を始めてみる、という選択肢は大いに有りです。
ここでは、企業の採用者が重視するポイントと、あなたの職務経験やスキルの効果的なアピールのコツを解説してきます。
採用担当者が書類選考で重要視するポイント
採用担当者は書類選考や面談において何を重要視して採用活動を進めるのでしょうか。スキル?資格の有無?職務経験?人柄?ポテンシャル?
中途採用活動実績のある企業を対象に実施した調査の結果、経験者採用で先行基準を厳しくした項目、つまり転職希望者で重視する項目はトップが「職務経験」、次点で「ポテンシャル」でした。
ポテンシャルとは、転職者が求人内容に対しズバリの経験を持っていなくても、過去の職務経験や出してきた成果、学歴、人となり等から総合的に判断して、潜在的にその人が発揮できるであろう能力を指すと理解しましょう。
ここで気になる「資格」は7位でした。
この調査からも、採用担当者にとって重要視すべきは「資格」では無いことがわかります。資格が無くても、萎縮せず前向きに転職活動に望みましょう。もちろん、資格は能力を示す目安にはなる為、資格がある場合は積極的にアピールに使います。
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マイナビ転職より引用:https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/caripedia/55
次から、書類選考や面談でそれぞれ重要視されるポイントについて見ていきましょう。
書類選考で重要視されるポイント
多くの場合、転職活動で提出を求められる書類は二点です。
・ 履歴書
・ 職務経歴書
書類通過し面談へと繋げ、最終的に内定にまでたどり着く為には、まずはこれらの書類で採用担当者に「この人を雇う事が企業のメリットに繋がるかも」と思わせなければなりません。
こう思わせる書類に仕上げる為に、どちらの書類にも共通して意識すべきは以下です。
- これまでの経験を、転職先にどう活かせるかを示す
- 転職の目的と、転職先でやりたいこと(=目指すこと)の筋が通っている。
これらの書類はあなたを売り出す広告です。
あなたのスペックをただ単に羅列するだけでは勿体ありません。
転職で何を実現したいかと、あなたを雇う事による企業側のメリットを予感させる要素(とあなたの熱意)を織り込む事で、書類の通過率はグッと高まります。
転職のきっかけが職場環境に嫌気がさした、仕事が辛いとかでももちろんいいんです。それを書類上では前向きな言葉に置き換えればOK!(管理人もきっかけはもうこの仕事イヤだ!から始まりました。)
具体的な書類の書き方のイメージとしては以下の様な感じです。
- 経験:「私」は今までこんな業務でこんな経験を積み、こんな成果を残しました
- 転職の目的:上記 経験から「私」が今後貴社で出来ることは〇〇で、今後貴社では▲▲にも取り組んで成果を出したいと考えている
- 企業のメリット:上記は貴社の求める人材にも当てはまっており、「私」を雇う価値あり
ありがちなのが、1. 経験 を羅列するのみのパターン。確かに経験や成果をみれば、採用担当者としてはどんなは想像できるかもしれません。ただそれをあなたの強みとしてアピールして、さらには企業側のメリットまで落とし込めていたら、
「きちんと自己分析と企業研究しているな」
↓
「しかもそれを企業側(採用担当者)の目線で明文化して、書類に落とし込んでいる」
↓
「仕事もできるに違いない」
↓
「ぜひ一度会いたい!」
といった流れで書類選考は通過するはずです。
では次に書く書類の細かいポイントをおさえていきましょう。
「履歴書」で重要視されるポイント
- どんな人物か
- なぜこの会社を志望したのか
履歴書では学歴や資格、志望動機、自己PRの内容から、採用担当者はあなたの人物像を想像し、会社に対する志望度の高さを測ります。その人物像が会社に合うか、入社への熱意はあるか、を読み取り書類選考の合否を判断します。
特に志望動機に関しては、使い回しにできる様な内容であれば「入社への熱意」は低いと捉えられます。逆に、その会社の理念などを持ち出すなどして、しっかり作り込みさえすれば、(例え実際には熱意が無いとしても)好印象を与えることも可能です。
その会社が求めている人物像を把握して、自分のやりたい事(熱意)を重ねる事ができれば書類の合格率はグッと高まるはずです。
ワーママの転職活動に割ける時間は有限です。闇雲に会社に応募するよりも、厳選した会社に狙いを定める方が効率的です。
手間ではありますが、書類作成には一社ごとに分析+あなたの強み・熱意を重ねて志望動機を作り込むことをオススメします。
履歴書の詳しい書き方についてはこちらをご参照ください。
参考:ワーママ転職の履歴書の書き方
「職務経歴書」で重要視されるポイント
- 今までどんな仕事に携わってきた経験があるか
- どんな成果を残してきたか
- 仕事への取り組み姿勢
- 自己PRでは、今までの経験や成果から転職先にどう活かせるか、という視点があるか
職務経歴書では、採用担当者はあなたの経験や成果からどんなスキルがあるか、それが企業側に活かせるかを見極めようとします。
希望する職種が現職と同じであれば、今までの職種の深掘りを。
別の職種や業界への転職であれば、現職での経験のうち、転職したい職種に活かせるスキルや経験に重点を置いた書き方になるよう留意しましょう。
いずれにせよ、職務経歴書を書くにあたり、今までの職務の棚卸しは必須です。
転職は自分の社会人人生を振り返る好機と捉え、余裕あればコーヒー片手にゆっくりと思い返してみてください。
職務経験やスキルのアピールのコツ
ここまで主に書類への書き方のコツをお伝えしてきました。
ここからは、書類を準備するにあたり、そもそも職務の棚卸しって何すればいいの?自分のスキルなんてワカラン!と転職活動始めた直後の管理人のような方へ向けた、具体的な手順をお伝えします。
もちろん正解は一つではありませんが、何から手を付けていいかワカラン!という方は、ぜひ参考にしてみてください。
職務の棚卸しと、スキルの洗い出し方法
- 今までの職務経験を1~2年で区切り、その時に携わっていた業務の大枠を2-3個にまとめる。(例:2015~6年:〇〇プロジェクト遂行、新規顧客▲▲との提携立ち上げ、等)
- ①で洗い出した大枠に関連した細かい業務を、思い出すままに書き出す。
- 今回の転職希望の業界/職種に活かせる業務を抽出する。
- その業務を更に深掘りし、そこで得たスキル(と成果)を明文化する。
コツは①の、業務をある程度区切る事です。今を生きることに精一杯のワーママ(少なくとも管理人)は、数年前の業務は忘却の彼方です。
漠然と考えると抜け漏れが出てしまうので、業務を区切ることでそこに紐づく業務を漏れなく洗い出すことが可能です。
職務の棚卸しは、転職市場で自分を売り出す武器を揃えるために必須の作業です。
基本的には一度やっておけば、転職活動中ずっと活かせるためここは疎かにせずじっくり取り組むことをオススメします。
転職エージェント次第で不要になる?志望動機
管理人は企業に応募する際、転職サイト経由の応募と、複数のエージェント経由の応募をどちらも経験しました。
そこでエージェント経由の応募の際にエージェントから言われた事が、「志望動機の記載は不要」でした。理由を聞いたところ、「企業と応募者のミスマッチを事前に防ぐため」との回答でした。
イマイチ納得いきませんでしたが、別会社の二名のエージェントから同様のことを言われたのでそれが普通なのかもしれません。
確かに、都度書類を書き替える手間を考えると、志望動機は省き書類を使いまわせる状態にしておいて、効率的に複数の業務へ応募した方が転職希望者とエージェントにとって好都合ですね。
どうしても、都度志望動機は書きたくない、応募を効率化したい、という方はエージェント活用した応募で進めるのも手です。
ただ面接では必ず聞かれる項目なので、書類選考通過の暁には、志望動機しっかり答えられるよう準備をしましょう。
持っておいて損はない資格たち
ここまで、転職に資格は必須ではないよ〜、実際に企業側も重要視するポイントではないよ〜、ということを述べてきました。
ただやはり資格は自分の努力やスキルの指標になる上、スキルを見える化でき他者へのアピールが可能です。
転職で不安だから資格を、という必要は無いと管理人は考えます。
ただ今までのスキルの見える化として、もしくはこれからの自分の勉強/スキルアップの目標として資格を取得する事は重要だと考えています。
例えば、同レベルの英語能力を持つ人でも、下記②のように、定量的にスコアがある方が説得力が増し、自らのスキルアップに前向きだと捉えられます。
- 「留学経験はありませんが、英語を業務で使用していた為、基本的な読み書きや交渉が可能です。」
- 「入社後必要となったため、英語を自ら学習し、ビジネスに通用する英語を身につけました。入社時点ではTOEICスコアは500でしたが、現時点では850にまで上げました。現在900を目指し継続して学習を続けています。」
上記理由から、持っていても損しない汎用性の高い資格たちを管理人の独断を偏見で羅列しておきます。
- 日商簿記検定2級以上
- TOEIC
- ITパスポート
- MOS(Microsoft Office Specialist)
- ファイナンシャルプランナー2級以上
- 中小企業診断士
また、リンク先のサイトに分かり易く纏まっているためご参考ください。
転職Hacks:転職で有利な資格】おすすめ15選|資格がない場合は?https://ten-navi.com/hacks/job-change-28-3386
最後に
ただでさえ不安が多いワーママの転職活動。
履歴書や職務経歴書を書いていると、資格の欄が普通免許(とあってもTOEICのスコア)だけだと何だか頼りなく感じ、何か埋められないか、と考えてしまします。
資格はおまけ、あなたを彩るためのパセリ、程度に考えて、あなたの経験やスキルをアピールすることに注力した方が転職活動はスムーズになります。
採用担当者も、資格の有無より、あなたがどんなスキルを持っているか、どんな利益を会社にもたらしてくれるか、という方が興味があります。
あなたのより良い仕事へ、人生へ近づくための助けになれば幸いです。