ワーママになり、家事育児と仕事の狭間で、会社での悩みや不満は出産前から比較して格段に大きくなりました。
この会社でどんどん昇進するぜ!と息巻いていた女性が転職を考えるほどに。
この記事を読みにきてくださったあなたもそうかもしれません。
なぜでしょうか。
ここ数十年、働く女性は徐々に増加、それに伴い結婚や出産を経ても働き続ける女性も増加しています。
けれども、会社やそこで働く人々の意識がその変化に追い付いていないのが、多くのワーママが悩む要因の一つじゃないかと感じています。
女性が増えているとはいえ、いま会社を経営・構成している中心は中年男性です。
中年男性の多くは奥様が専業主婦で、男性が仕事・女性が家事育児と、明確な役割分担をしてきました。
そんな上司や同僚に、働きながら仕事をする大変さが理解できる訳がありません。
「大変らしい」と想像はできても、何がどう大変なのか理解はできません。
例えば我々が、まだ介護の大変さを知らないように。
女性であっても、出産未経験であればワーママの大変さは理解できません。
保育園やベビーシッター活用すれば、残業や出張も行けて引き続きバリバリ働けるはずと考えている節さえあります。
出産前の管理人がそうであったように。
ではそんな環境で、少しでもワーママが心穏やかに働くにはどう行動すべきか、どう思考すべきなんでしょうか。
ワーママの苦労や悩みは、非ワーママとは共有できない、と割り切る
仕事も育児も家事も、というのがこんなに大変だったのかと、育休復帰後初めて知りました。
何事もそうだと思いますが、基本的に経験していないことの苦労は、想像はできても理解することはできません。
例えばワーママにとって慌ただしい夕方以降。みなさんこんな感じですよね。
勤務終了後急いでお迎え、
もっと遊びたいとぐずる子供をなだめてようやく帰宅
ことある毎にある子供からの呼び出しに応えながら夕食の準備
ようやく完成した夕食は中々食べず
時間をかけて食べせるも半分食べた時点でもう良しとする
夕食後はお風呂を準備して
嫌がる子供をどうにか引き付けてお風呂に入る
パジャマを着せる
歯磨きして
ひと遊び付き合った後に寝かしつけ
絵本を数冊読んでようやく就寝
疲労困憊の身体に鞭打って起き上がり、
夕食の片付けや洗濯、明日の準備をして
ようやく少しの自分の為に過ごす時間ができる
時間に追われ、自分のペースで物事が進まないストレスを常に感じながらタスクをこなす。
でも子育てした事ない人は、主要項目だけ抜き出して↓
- 子供のお迎え
- 夕食作り
- お風呂
- 寝かしつけ
え、何が大変なの?ってなる訳ですよ。
「合間に仕事とか自分の事できるじゃん。」とか、「会社で残業している方が大変でしょ。」と心の中では思っています。
(もっと言えばこのタイプの人は家事が掃除/洗濯/料理だけだと勘違いしている場合も多い)
いやいや一遍自分だけでやってみ、大変だから。
…と、そんなこと言っても無理なんで、どれだけ大変かをいうことを職場の上司や同僚に共有する事はハナから諦めましょう。
同年代の共働きワーパパでさえ、女性としてママとして会社で生き抜く”難しさ”を共有するのは難しいと思っています。
会社には「男性はしっかり働き、育児中の女性はそこそこで働く」という不文律があって、同じ育児中であっても男性の残業は免除になる空気感はありません。
それを男性側も当然と考えていますしね。
ではどうするか。ワーママが職場で心掛けるべき5個の行動とは
- 過度な「私大変なんです」アピールはしない
- 会社の制度を熟知しておく(特に育児関連)
- 上司との面談で都度自分の状況を共有し、勤務可能な範囲を伝える
- 上司だけでなく、一緒に働くメンバーにも勤務可能な範囲を伝える
- いざという時頼れるよう、同僚とは信頼関係を築く
え?めちゃ普通のことじゃん!と思われましたか?ですよね。そう思います。
ただこの”普通のこと”、ちゃんとできていますか?
何となく察してくれるだろう、という思いからおざなりにしていませんか?
管理人もこの時はこうすべきだった、もっとこうしていら、という経験が沢山あるので、
過去の自分へ向けたアドバイスのつもりで執筆しています。
一つ一つみていきましょう。
1. 過度な「私大変なんです」アピールはしない
これは謙虚になれ、という事ではありません。
前に書いたように、ワーママの苦労をいくらアピールしたところでその人にとっては実感が伴いません。
中年男性の「俺の若い頃は毎日終電まで働いてたよ〜」とかいう無意味な武勇伝と同じく、同僚にはあなたがいかに苦労しているかは見えませんし、興味もありません。
いかに大変かの愚痴を振り撒くよりも、明るく前向きな発言をする方が、自分も周りも良い雰囲気になること間違いありません。
2. 会社の制度を熟知しておく(特に育児関連)
会社は出産や育児関連で様々な制度を準備しています。
それをしっかりどういう制度か、熟読して理解しておきましょう。
- 産休/育休関連の制度
- 時短勤務の条件
- (あれば)子育て支援金などの有無、条件
- (あれば)積み立て休暇の使用条件
すべからく活用せよ、という訳ではありませんが、いざ、という時に使える制度があることを知っていることは、大きなアドバンテージになります。
例えば、管理人の以前の会社では”積立休暇”という制度がありました。
年度内に使用できなかった有給休暇が積み立てられ、ある一定の条件で取得できます。
この条件の一つが、「子の看病」で、医者に掛かったことがわかる書類を提示で積み立て休暇を活用できました。
これを活用すれば自分の有給休暇を消費せずに、過去の余った休暇を活用できます。
(管理人はこれを知らず、ずっと有給休暇を消化していました。もったいない事をしていたなあと損した気分です。)
会社は様々な制度を用意していますが、誰も細かくガイダンスはしてくれません。
自分や同僚ワーママから情報を集め、しっかり知識武装し、より快適な会社人生を送りましょう。
3. 上司との面談で、都度自分の状況を共有し、勤務可能な範囲を伝えておく
あなたがどういう働き方を望んでいるか、上司はもちろんあなたから伝えなければ分かりません。
特に上司が中年男性の場合は、働きながらの子育ての苦労が分からないので、あなた自身からの発信が重要な場合がほとんどです。
(子育ての大変さの実感がないので、「フルタイムで働く」=「もちろん残業もできる」と考える上司は多いんじゃないかと思います。)
- フルタイム+残業で、他の社員と変わらずバリバリ働きたい
- フルタイムだけど、残業はせずメリハリつけて働きたい
- 時短勤務にして、家事育児の時間を確保しながら働きたい
ワーママと一口に言っても、自分や家族の状況、親族のサポート体制は各家庭で大きく異なります。
自分がどう働きたいか、どう働けるか、を面談の度に共有しましょう。
面談がない場合は、少なくとも半年に一度は15分でもいいのでそういう時間を確保するようお願いしましょう。
無理な場合は最悪メールで伝える、という手はあります。
ただこの手の情報は、受け取り側の反応を確認できた方が良いので個人的にはいつも面着でじお願いしています。
もし面着が良い場合は、遠慮せず申し出てください。
管理職は部下のマネジメントがお仕事です。
4. 上司だけでなく、一緒に働くメンバーにも勤務可能な範囲を伝えておく
これは3.で上司に伝えた内容を、実際一緒に働いている同僚にもきちんと伝えておくべきという意味です。
気が回る上司であれば、他のメンバーへ上司から伝えてくれることがありますが、基本的にはそこまでしてくれる上司はいません。
特に勤務時間を減らす場合は、しっかり線引きできるラインがどこかを明確にして伝えましょう。
これが漏れると、あたなも同僚も苦労することになります。
同僚は、あなたにどれだけ余裕があるのかが分かりません。定時で颯爽と帰って行く姿を見て、「あ、まだ余裕ありそうだな」と勘違いされても余計な仕事を振られても困ります。
逆も然りで、「なんかいつも余裕無さそうだな」と思われて、折角のチャンスを逃すのも惜しいです。
雑談ベースでも、あなたがどんな状況かを共有できるればベストですね。(書きながら、書くのは簡単だけど実際なかなか実践できていないな…と自ら振り返って反省しています。精進します。)
5. いざという時頼れるよう、同僚とは信頼関係を築く
前項の4.と繋がるのですが、自分の状況を伝えるのみならず、きちんとコミュニケーションを取り、信頼関係を築いておきましょう。会社員である限り、単独ではなく当然”チーム”としての役割を求められます。
あなたのチームは隣に座る同僚達です。
普段から無駄話をできる関係性を築くことが、すなわち信頼関係を築く事です。
まずは雑談から始めてみましょう。
結局どう働くかを自ら発信し、それを貫く強い意志が必要
ワーママになって気づいたことは、ワーママの大変さ・苦労はワーママにしか理解できない、という事です。自分がどう働きたいか、というのは自ら発信し、その働き方をきっちり貫くことが肝要です。
今考えれば当たり前のことなんですが、管理人は最初の頃は勘違いしていました。子がいながら働く事の大変さは、自ら発信せずとも周囲は理解してくれているだろう/察してくれているだろう、と。
少し管理人の話をさせて頂きます。
管理人の子が2歳頃の時期に、夫婦共にフルタイム+月30時間以上の残業が数ヶ月続くことがありました。子は保育園の滞在時間が長く体調を崩しやすくなり、家事も週末の時間でなんとかこなす、という状況した。子には大きな負担を強い、夫婦ともに精神的に余裕なく、すぐにでも改善が必要な状況でした。
そこで管理人は、残業を減らす働き方をしたいと上司に相談、業務量を調整してもらいフルタイムは維持で残業を0にしたことがあります。
変化したことは「フルタイム+残業30h」→「フルタイム、残業なし(希望)」でした。
その調整をしてもらったことを、特に同僚には改めて申し出ませんでした。(「私残業しないんです。」なんて、フルタイムの総合職が言うべきではない、と思っていたからです。)
周囲からすると、今まで残業していた人が突然定時に帰り始めたら、え?なんで?って不信感抱きますよね。
もちろん突然残業ゼロにはできず、徐々に減らしていき、数ヶ月掛けて「定時に帰る人」を定着させていきました。
最初の頃は「何とかなるだろう」と甘い見積もりで突き進んでいましたが、そんな綱渡り状態が長続きするはずありません。
今思えば、管理人の未熟さにより、周囲に迷惑掛けた&自分でも苦労した時期でした。
最後に
ワーママが少しでも快適な社会人生を送るための行動をまとめました。
必殺技や奥義のような、この一手で状況がみるみる改善!みたいな派手な方法はありません。
ダイエットや勉強と同じで、日々コツコツを実践することが、自分の働きやすさに繋がります。
職場の為ではありません。あなたと、あなたの家族の為です。
管理人もワーママ1,2年生の頃職場で苦労したので、その頃の自分へアドバイス送るつもりで書きました。
社会がもう少し、働く親への理解が深まれば、ここで書いたようなムダな行動は不要なんです。
ただ今、時代は過渡期です。
「残業前提の仕事、育児家事は女の仕事」という意識が大多数だった時代から、「家事育児、仕事は夫婦で分担する」が当然となる時代への。
まだまだ社会には「仕事は男で残業は当然、育児家事は女の役割」の意識の人が多く残っています。その人達とどうにか円滑に仕事を回すには、こちらが配慮する必要がまだまだあるみたいです。
時代が切り替わるまでの、もう少しの辛抱です。
少しでも、あなたのより良い仕事へ、人生へ近づくための助けになれば幸いです。
